悲しすぎる余命一ヶ月、利用者mさんの話し
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今回は利用者さんの話をしようと思います。。
今から約5年前。
当時私は訪問入浴を始めて約3年、
仕事にも慣れてきたとき、mさんのお宅に行くことになりました。
言葉が適切かどうかわかりませんが、
少し認知症も入っており、
「可愛らしいじいちゃん」
といった印象。
mさんのお宅に週に一度、訪問することを
私を含め他のスタッフも凄くたのしみにしていました。
そして、訪問入浴をmさんが利用し出してから
9ヶ月がたったある日のこと、
順調に入浴していたはずが、急に体調を崩し、
急遽入院することになりました。
「まあ、軽い体調不良かな」
これが、その時の正直な気持ち。
しかし、mさんの退院と同時に私たちに伝えられたのは、
余命一ヶ月。
病名は口腔底癌・・・
初めて聞いた病名でした。
はじめは、一ミリぐらいの小さな腫瘍でしたが、
訪問する度、悪化していっているのが目に見えます。
しかし、その症状とはウラハラにmさんは
痛がる様子もなく、無論、病気のこともわかっていません。
余命一ヶ月と聞いている私たちに出来ることは、
mさんの残された一ヶ月をより良いものにしてもらう。ただそれだけでした。
そこには、その思いしかありませんでした。
介護のプロとして感情移入しては
いけないということはわかってるのですが、、、
正直かなり辛かったです。
ほっぺたの腫瘍はどんどん大きくなっている一方で、
mさんはそれすらもわからないまま、
以前と変わらず自分で顔を洗う姿に
なんとも言えない気持ちになりました。
日に日に大きくなる腫瘍は、
とうとう耳の裏まできてしまいました。
そして、病名を伝えられてから、一ヶ月、
ついにこの日を迎えることになります。
24時間体制で家政婦さんが住み込みでいましたが、
最後の入浴かもしれないということでご家族さんも来ていました。
そして、入浴が終わり三時間後・・・
聞きたくない情報が私たちに入ってきました。
mさんが亡くなりました、と・・・
訪問入浴を利用し始めてから10ヶ月、
亡くなる3時間前の入浴でも自分で顔を洗い、
今までの生活スタイルを崩さなかった。
最後まで病気のことをわかっていなかったことは、
mさんにとって幸せだったのでしょうか?
それは誰にもわかりませんが、このmさんの出来事は
5年たった今でも昨日のことのように思い出します。
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カテゴリー:思い出の利用者の話し
2015年7月11日 11:05 AM
告知の問題は難しいですよね……。
一見、元気そうな方も急に他界なさってしまったりと
介護の仕事は辛いことが多いけれども
私はやって良かったと思っています(*´ω`*)
2015年7月12日 1:33 AM
くま子さん
私もやって良かったと思います!!
色々なことを利用者さんには教わりました。
人の人生は色々あるなと思います。
2016年2月22日 3:55 PM
介護で一番大変な入浴介助。抵抗の強い方や、体格の大きい方の介助は本当クタクタになりますが、ナックルさんの体験談を読んで、少し気持ちの持ち方を変えてみようかと思えました。その気持ちがいつか利用者に伝わる日が来ることを信じて頑張ります。
2016年2月22日 5:16 PM
みーさん、
過去の記事にわざわざコメントありがとうございます!
私の記事を見て何か伝わるものがあって嬉しいです!
また、どんどん書いていきたいと思いますので、
よろしくお願いします!