心に残る 元々銭湯を経営していた利用者Sさんの話し
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いつもありがとうございます!!
今回は訪問入浴利用者Sさんのお話です。この人からもかなり大事なことを学びました。
風呂屋に風呂屋が訪問することになりました!!
もともと銭湯を経営されていたSさんは、78才には全然見えなくて、かなりの男前です。銭湯は今は息子さんが経営されています。
事前訪問では、全然訪問入浴なんていらないぐらい、元気な方のように見えましたが、ガンの人は初めの方は元気な時期が長く、一気に悪くなる人が多いです。
Sさんは、御自分の病気は知っています。
そして、初回入浴。。
Sさんは、私たちが持ってきた浴槽を見て、
Sさん「今は本当に便利な世の中になったなあ・・・」
ナックル「そうでしょう。この浴槽を考えた人がすごいと思います。寝たまま入れるんで楽ですよ。」
Sさん「ホントだな。温度も調整できるのか?俺は熱い風呂に入りたい」
ナックル「出来ますよ!!いつも何度ぐらいで入られてましたか?」
Sさん「44度」
ナックル「わかりました。お任せ下さい。」
やっぱり、銭湯を経営してるだけあって、かなりの風呂好きのようでした。風呂が好きな方は熱湯好きの方が多いです。(今までの経験上)
そして、Sさんの思うままに入浴を進めていき、初回入浴は無事終了しました。
そして、余命3ヶ月と言われていたSさんは入院、退院を繰り返しながら、6ヶ月目に入ります。
かなり、痩せてきて、もうほぼ皮と骨。
しかし、Sさんは私達が訪問すると、いつも自宅のトイレから出てきます。ポータブルトイレで排泄したほうが楽なのに、、、
で、いつも私達に「あんたらが来る前に、済まそうと思うんだけど、間に合わないなー」って、、
たぶんね、この人想いは、、、ポータブルトイレで排泄するのは、恥ずかしいとかそういう理由ではなく、
最後まで自分らしく生きたい!!
と思っているのだと思います。
なんだかんだで、余命3ヶ月と言われていたSさんは、8カ月目をむかえます。
もう抗がん剤の副作用で髪の毛がなくなってます。
頭を洗っていても、髪の毛が手にいっぱいで、、、
そして、いつも風呂から上がるタイミングで・・・
Sさん「もうちょっと温もってもいいか?」
ナックル「???」
ナックル「いいですけど、お身体大丈夫ですか?しんどくならないですか?」
Sさんは力強く・「大丈夫だ。」
私は、こうは思いたくはなかった。
自分が亡くなる時期が迫っているとSさんは考えたのではないでしょうか?
だから、いっぱい最後におもいっきりお風呂を楽しもうと、、、
いつも、湯温44度で入っているのですが、いつもよりも約5分は長く温もっていたせいで、上がってからの体温は、、、
39.1度
かなりの負担はかかったと思います。
しかし、Sさんは満足そうでした。
次の週、またSさんは先週と同じように、
「もうちょっと温もってもいいか?」と
次の日、、、
Sさんは、あの世に旅立たれました。
その報告を奥さんから聞きました。
「主人はいっさい苦しまず、満足そうな顔をして、いきました」と
涙が、止まりません。
やはり、
最初の「もうちょっと温もってもいいかな?」
この言葉、自分が後でしんどくなろうが、最後まで自分がやりたいことをやる。命が削られようが、、、
つまり、人間長く生きることだけが、すべてではないということに、気づかせてくれました。
ほんと、Sさんは男として、そして、人間として、カッコいい人でまた、自分という人間を貫き、尊敬出来る人でした。
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カテゴリー:思い出の利用者の話し
2015年7月10日 8:00 PM
はじめまして。
ゆっきーさんのメルマガからナックルさんのブログをみさせていただきました。
うまく言い表せないですが、すごく胸に響きました。
何だか自分がちっぽけに感じますね…
凄く良いブログだと思います‼
2015年7月10日 8:04 PM
ポトフさん
記事読んで頂いてありがとうございます!
何か感じて頂けたらこんなに嬉しいことはありません。。
まだまだ、未熟者ですが、また記事読んで頂けると嬉しく思います。
2015年7月10日 11:00 PM
はい!
今日、稼働しながら過去の記事読ませて頂きました。
素晴らしい仕事をされていたんですね。
凄く考えさせられました。
今後も読ませていただきます‼