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認知症の方への対応方法

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今回は認知症の分類についで書いていこうと思います!!

 

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認知症は、医学では『アルツハイマー病』『脳血管性認知症』『レビー小体病』等、脳がどのように障害されたか、その原因によって分類します。

 

それとは別に、どのような問題行動があるかによって、

葛藤(かっとう)型

回帰型

遊離型

の3つに分類する方法があり ます。

 

問題行動には、介護拒否、徘徊、暴力行為、異食(食べ物でない物を食べる)、性的異常言動などがありますが、多くの問題行動は不適切な介護が原因となっていることが多くあります。

 

この分類をすることによって、どのように対応すればよいかを知ることができ、介護をするうえで大変役立ちます。(すべてのケースに当てはまるわけではありません)

 

葛藤型への対応

葛藤型は、老化や障害を持った現実の自分が、自分自身の考えているイメージとかけ離れてしまったために、なんとか自分を取り戻そうと、もがいているタイプです。

葛藤型の問題行動

・情緒不安定で、何かのはずみに異常な興奮状態になる
・『俺を(私を)バカにしているのか』が口癖になっている
・ものを蹴ったり、投げたり、暴言を吐いたり、暴力をふるう
・家族やヘルパーに対して『ものが盗られた』と被害妄想を示す
・周囲から見ると不必要なものをやたらに集めてしまい込む
・たいした用もないのに、しきりに人を呼ぶ
・異食や弄便(ろうべん:便をいじる)をおこなう

 

 

葛藤型になりやすい人
男性・・・会社の社長や重役、エリート官僚、医師、教師など社会的に高い地位にいた人
女性・・・高学歴で社会の中で男性と肩を並べて働いていたような人

葛藤型の方への対応で効果的なのは、役割づくりです。現在の身体的、精神的能力で、できることを把握し役割を引き受けてもらいましょう。自分が「特別」と感じられる役割が理想的です。

役割とともに大切なのは、理解してくれる人の存在です。自分がかつてりっぱだったことを知り、現在の葛藤を理解してくれる人が周囲にいなくてはなりません。

こうした「役割」と「人」を通して、少しずつ現実の自分を再発見し、そのことによって自己像が修正され、葛藤がなくなっていきます。

位置情報家庭での対応

①家族で抱え込まず、デイサービスやデイケアに連れ出しましょう。

②そこの職員さんとよく相談して、何か役割を与えてもらいましょう。(特別扱いされる役割が望ましい)

③帰宅したら『お疲れさまでした』と、仕事から帰ったときのようにねぎらいましょう。

④家でも、できることを調べ、役割を引き受けてもらいましょう。そのつど感謝、ほめることをしましょう。

⑤権威のある人の言うことはよく聞くので、誰を尊敬しているか把握し、伝えたいことはその人から言って
もらうと効果的です。

 

 

回帰型への対応

回帰型とは、老化や障害を持った現実の自分が、自分自身とかけ離れているため、過去の自分に帰ることによって自分を取り戻そうとするタイプです。

 

回帰する過去は、その人が最も自分らしかったと思える時代で、男性の場合は、仕事で頑張っていた働き盛り、女性であれば、育児で大変だったけれども生きがいを感じられた時代に回帰することが多いようです。

回帰型の問題行動
・今がいつで、ここがどこか、自分が何歳かが、わからない
・身近な人を、何十年も前の時代の人と思い込んで話しかける
・家にいるのに、『家に帰る』と言って出ていこうとする
・『仕事に行く』 『子供を迎えに行く』と言いながら徘徊を始める

 

回帰型になりやすい人
男性なら仕事、女性なら育児や家事を一生懸命やってきた人で働き者で周囲から頼りにされ、
自分がいなければならないような大切な立場にいたことがある人です。

回帰型の人の話を介護者は、現実として受け入れることが大切で、無理に現実を自覚させようとするのは逆効果で、介護者との人間関係まで壊してしまいかねません。

徘徊が始まったら、訴えている内容がどんなにトンチンカンでも、その切迫感に共感してあげましょう。話をよく聞くことで一件落着となることがあります。

夜間の徘徊をやめさせようとして、睡眠薬や精神安定剤の投与をした場合、昼夜が逆転したり反応が鈍くなったり、足元が不安定になって転倒、骨折を引き起こす危険性があります。

回帰型の人は『現在の自分が自分であると実感できない』と訴えているので、『ここは自分のいるべき場所で、現実の老いた自分が自分であり、それでもいいのだ』と思ってもらえるような今、ここをつくりだすことが目標になります。

 

位置情報家庭での対応

・今と昔を取り違えても、まちがいを指摘せず、話に耳を傾けましょう。

・徘徊が始まりそうになったら、理由を聞いて『そうよねえ、行かなければならないよね』と、切迫した
気持ちへの共感を示しましょう。それだけで徘徊が止まることもあります。

・話を合わせただけでは落ち着かないときは、徘徊につきあいましょう。一緒に歩きながら訴えを聞き、
時間をかけて落ち着ける話題をさがします。

・法事になるとしっかりすることがよくあります。亡くなった人の月命日に一緒にお線香を上げたり、
お墓参りに連れていきましょう。

・環境を変えないことが大切です。居室は慣れ親しんだ私物で満たしましょう。

 

 

 

遊離型への対応

遊離型とは、老化や障害を持ちながら生きていくことをもはやあきらめ、現実との関係を遮断して、自分の世界に閉じこもることで自分を保とうとするタイプで、何もしなくなり、人と交わらず、次第に孤立していきます。

一見、『おとなしい高齢者 』として問題がないように思われますが、現実との関係を失うとそのうち、おびえたような表情になり、幻覚が出てくることもあります。

遊離型の問題行動
・声をかけても反応せず、答えが返ってこない
・食事を用意しても自発的に食べようとせず、口に入れても噛もうとしない
・入浴をすすめても動こうとせず、着替えを促してもじっとして動かない
・1日じゅうブツブツとひとり言を言っている

遊離型になりやすい人
若い頃から、おとなしく素直で、あまり自己主張をしなかった人です。親や配偶者、子供への依存が強く
人の言うとおりに生きてきた従順なタイプの人が多いようです。

遊離型への対応で効果的なのは、みんなで楽しむ多彩な刺激とスキンシップです。ただし高齢者の方は、感覚が低下していることと遊離型の方は刺激を拒否しようとするため一度に五感の多くが刺激を受けるようなアプローチが必要です。

高齢者になると目や耳の感覚が低下しますが、皮膚感覚だけは最後まで残ります。そのため握手をする、体をつけるなどのスキンシップが五感への刺激と並んで重要になります。

遊離型の介護は、『生きているんだ』 『生きていて良かった』と実感してもらえるような生活や体験をしてもらうことが目標になります。

 

位置情報家庭での対応

・家の中に閉じこもってはいけません。車いすに乗せて散歩に連れ出しましょう。

・花や野菜づくりが効果的です。庭や畑があるご家庭は是非活用してください。

・デイサービスなどで行なう風船バレーなど五感を刺激するレクリエーションが効果がある場合があります。

・目や耳が悪くなっても皮膚感覚は衰えないので、積極的にスキンシップを図りましょう。

・デイサービス、デイケアで、高齢者同士の交流やスキンシップが持てると理想的です。

 

 

 
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カテゴリー:介護

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3件のコメントがあります。

  1. ゆっきー さんのコメント
    2014年6月22日 9:09 PM

    お疲れです。

    何で回帰型の方は法事だとしっかりする事があるのですかね?

    • ナックル さんのコメント
      2014年6月22日 9:45 PM

      ゆっきーさん、ども(^◇^)コメントありがとうございます!!
      回帰型の方が法事に参加することで、「見当識障害を和らげる」という効果があるみたいです。

      「見当識障害」とは
      今いる場所がどこであるか、または今は何月何日、何曜日であるのかなどの場所や時間を認識する精神作用のことです。

      回帰型の方は、「過去の自分に帰ることによって自分を取り戻そうとするタイプ」なんで、亡くなった人のことを思い出し、自分を取り戻そうとするのかもしれません。

  2. ゆっきー さんのコメント
    2014年6月22日 11:10 PM

    なるほど…
    ありがとうございます。

    どのタイプでも必死で生きようとするのだなと思いました。

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